12年ぶりのソロ。2017年12月、それまで9年の活動をしてきたVAMPSに休止宣言が出た。HYDEがファンの前に姿を見せたのは、それからちょうど半年となる2018年6月29日(金)・30日(土)。東京・Zepp Tokyoから始まった「HYDE LIVE 2018」(全国5カ所18公演、ライヴハウス籠城タイプ)でのことだ。最初の2日間はHYDEのファンクラブであるHYDEIST会員だけが参加可能なプレミアムライヴとなり、まずは6000人がHYDEの再始動を、その目に焼き付けた。
初日となる7日、6時66分(19時6分)、ラストとなる8日は16時66分(17時6分)にスタートを切ったファイナル公演。セットリストは全19曲。数字が映し出された幕間は666の表示と共に落とされ、最終形態のネオ東京がステージバックに姿を現した。夜の闇にネオンが灯る。都会の路地裏、ポリスカーが2台ステージには置かれていた。「This is Neo Tokyo. Welcome to the sleepless city of the far east」とアナウンスが流れる中、ヘリコプターのプロペラ音が大きく響く。ポリスカーの天井に駆け上がり、ステージに姿を見せたモンスター、顔の半面を仮面で覆うHYDEが姿を現した。
ファンはHYDEに追随するようにコーラスを入れ、挙動の息を合わせていく。腕を振り、ジャンプして、楽曲にその身を預けて楽しんだ。1曲目「WHO’S GONNA SAVE US」からシンガロングに沸くフロアは、スタンディングエリアと指定席がアリーナ内に混在し、老若男女、幅広い世代で楽しめる工夫がされた。指定席もステージの始まりに合わせて立ち上がり、ライヴが楽しめる。HYDEのアーティストキャリアは約30年と長い。1人で参戦していたファンも、ファミリーで付き合いの持てる時期へとさしかかっている。2歳ぐらいの小さな女の子を腕に掲げ、ステージを見せているパパ。小学生の子も多く見られた。最初に娘の付き添いで親子参戦していた世代は還暦を迎えたファンも居る。全てが安心して楽しめるライヴ形態。ヘッドバンギングやモッシュが楽しめるHYDEのライヴは、シネマティックな観劇要素も確りと合わせ、静も動も楽しめる完成形へと進化した。障がい者席も毎度設けられている。ハードロックなライヴを、誰もが楽しめる構成で、作りあげるHYDE。ファンの形態を見てエリアを変化させていく柔軟さが、至る所で見受けられ、HYDEの内面の優しさが感じられた。
「ようこそ『ANTI FINAL』へ。今日は楽しみでしょうがない。俺たちが作ってきたよな?『ANTI』は!俺が観たことのない景色を観せてくれるんでしょう?楽しみにしてるぜ!」とフロアを煽る。「INSIDE OF ME」、「DEVIL SIDE」とVAMPS時代の曲も連投した。仮面をゆっくりと外して「TWO FACE」へと。身悶えるように歌い上げる。「SET IN STONE」に入ると、ネオ東京には雨がシトシトと降り始め、数発の銃声が響いた。軍帽を被ったHYDEはオーディエンスを鋭い目つきと緊張感で威嚇して歌う。曲の終わりは銃に見立てたマイクをフロアに向け、左右に流して緊張感を煽ると、その後一変、自らの口に銃口を入れて引き金を引き、その身を葬った。ピアノソロが響き「ZIPANG」へ。日本の四季を彩る情景、銃を持たない国『日本』。侘び寂びの表現も込めた楽曲を浪々と歌い上げたHYDE。数秒の暗転を挟んで、「OUT」へと。HYDEロゴの付いたフラッグを背負い、オーディエンスを挑発。「さぁ、カオスを観せてくれ!芸術的なカオスを観せてくれよ!」と煽り上げた。
激しく打ち付けるドラム音から始まった「DON’T HOLD BACK」。HYDEが狂気にも似た金切り声をあげ、苦悩する姿で曲を現す。ステージに這いつくばり、身を横たえて、吠えるように歌う「LION」。鋭い刃が心を突き抜けたよう。叫び、怒り、身もだえて、感情をオーディエンスに突き付けた。
「ANOTHER MOMENT」に入ると、オーディエンスにHYDEが話しかける。「幕張ちゃん!さあ、座ってみようか?おっ!そっち早いね。あっ!椅子あるの?」と、おどけながら、オールスタンディングエリアもフロアにしゃがませた。「じゃあ、いくよ!1.2.3.2.1.Go!」と掛け声をかけると、巨大な幕張のフロアに一斉ジャンプが巻き起こる。ジャンプジャンプでHYDEに応えるファン。約10体のエアダンサー(空気で膨らむ巨大な人型バルーン)が膨らみ、ステージの上で滑稽に踊る。“理性を吹き飛ばし、こいつらみたいにクレイジーになっちゃえよ!”と、一見(いっけん)に訴えかける。続くのは「MIDNIGHT CELEBRATION II」。モッシュにクラウドサーフ、ファイナルらしい盛り上がりでこの曲が始まった。HYDEはステージからフロアへと降り、「芸術的なカオスを見せろ!」と煽って一喝。 「Push it back !!!」との声かけで、HYDEライヴ初となるオールオブデスが起きた。そこからサークルピットへとスタンディングエリアが変貌。HYDEが満足そうにその情景を見て、瞳を潤ませた。
01. WHO’S GONNA SAVE US 02. AFTER LIGHT 03. FAKE DIVINE 04. INSIDE OF ME 05. DEVIL SIDE 06. TWO FACE 07. SET IN STONE 08. ZIPANG 09. OUT 10. MAD QUALIA 11. SICK 12. DON’T HOLD BACK 13. LION 14. ANOTHER MOMENT 15. MIDNIGHT CELEBRATION II 16. Duality 17. AHEAD 18. GLAMOROUS SKY 19. ORDINARY WORLD
HYDEのファンクラブが贈る冬のイベント「黑ミサ 2019 in Furano」(ファンクラブ限定)が、12月13日(金)~15日(日)・14日(土)~16日(月)の北海道・富良野で開かれる。今回はモバイルサイトとなる「HYDERoom」からの申し込みとなり、2泊3日で22万円のツアーがJTBの企画で実現。各コース参加者約100人(計約200人)が、雪国でHYDEと一緒に時間を共有する。
そして、 幕張メッセ国際展示場6ホールではHYDEの故郷・和歌山の「和歌山物産展」も同時開催される。現在、和歌山県内の郵便局限定で予約販売中の「HYDE NEW YEARS COLLECTION」のカタログを、数量限定として特別配布。予約期間がまもなく終了となる「HYDE NEW YEARS COLLECTION」。この機会、またとないチャンスとなっている。
また、追加グッズとして、世界のディズニーとのコラボグッズも発表された。ディズニー『スティッチ!』とHYDEがコラボレーション。こちらも12月7日(土)から始まる「HYDE LIVE 2019 ANTI FINAL」のグッズ販売ブースで販売がスタートされる。HYDEのもてなし愛がふんだんに込められたこの公演、ぜひ、会場に足を運んで欲しい。
HYDEが、やんちゃでいたずら好きな『スティッチ!』のスペシャルデザイングッズをディズニーとのコラボ商品で販売中。好評につき、アイテム3種が追加登場する。 販売開始は、2019年12月7日(土)、8日(日) に千葉・幕張メッセ国際展示場4・5・6を会場に行なわれる「HYDE LIVE 2019 ANTI FINAL」公演から。グッズ販売ブースで購入できる。
また、バンドのリハーサル風景が11月27日(水)にIMOCD!のTwitterで公開されており、Aliの歌声を聞くことができる。続くIMOCD!のライヴは12月5日(木)、東京・青山RizMを会場に行なわれる「TEARS OF THE REBEL presents GIGS PIGS GIGS NO 20」に出演する。
The rehearsal before the show. 名古屋のライブリハーサル風景。 次は12/05日の青山RizMです! 12/10日の渋谷VUENOSもお忘れなく!!
[SETLIST] 01. MIDNIGHT CELEBRATION II / 02. AFTER LIGHT / 03. DEVIL SIDE / 04. GLAMOROUS SKY / 05. SET IN STONE / 06. OUT / 07. MAD QUALIA / 08. ANOTHER MOMENT / 09. HONEY / 10. AHEAD
[THE ORAL CIGARETTES × HYDEセッション] BLACK MEMORY feat.HYDE
4曲目には「DEVIL SIDE」。ファン盛り上がり必至の流れが押し寄せた。サークルモッシュが起きる。続いて5曲目には「GLAMOROUS SKY」。最前列から後方にかけてヘッドバンギングが列でできあがり波を打つ。ハンドクラップをHYDEが求めるとオーディエンス全体が頭上に腕を上げて手の平を打ち合わせた。曲の中間部からはHYDEがセンターモニターに座り、マイクをフロアに向ける。オーディエンスが大合唱でそれに応じた。6曲目「SET IN STONE」の前でHYDEが軍帽を被ると、ファンから喜びのこもった歓声が上がった。
2019年冬フェスグッズの販売は、Yahoo!チケットEXPERIENCE Vol.1(11月24日)、THE ORAL CIGARETTES COUPLING TOUR BKW!! STRIKES BACK 2019(11月26日)、MUCC Presents Trigger In The Box(12月28日)、rockin’on presents COUNTDOWN JAPAN 19/20(12月29日)で。
モトリー・クルーの再結成を受けて、アメリカのトーク番組『That Metal Show』(2015年終了)の司会者Don Jamieson(ドン・ジェイミーソン)は過去の映像をTwitterで公開。「ラストツアーの次にもツアーがあるはずだ」と司会者ジェイミーソンが契約を信じようとしなかったところ、Mick Mars(ミック・マーズ、Gt.)は「もしもそんなことがあったら、世界中を無料で招待するよ」と言っている。そちらのことは大人の事情に任せるとして…。
I always said they’d be back. My redemption tour starts today. And great news…free tix for all Mötley Crüe fans! pic.twitter.com/Twr3BOSNqZ
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