APOCALYPTICA(フィンランド出身のヘヴィメタル・バンド)とコラボレーションしたシングル「SIN IN JUSTICE feat. APOCALYPTICA」、Motionless In White(アメリカ・ペンシルベニア州出身のメタルコアバンド)のChris Motionless をゲストボーカルに迎えた「INSIDE OF ME feat. Chris Motionless of Motionless In White」、RAMMSTEIN(ドイツ・ベルリン出身のタンツ・メタル バンド)のギタリストRichard Z. Kruspeと共作した「RISE OR DIE feat. Richard Z. Kruspe of Emigrate / Rammstein」、海外ROCKチャートを賑わすバンド(Five Finger Death Punch、Papa Roach、In This Momentなど)をプロデュースしているKane Churkoがプロデュースした「CALLING」など全11曲が収録された。
そのニューアルバム『UNDERWORLD』を引っさげた渾身のツアーが、「VAMPS LIVE 2017 UNDERWORLD」となる。
ホームを大切にするVAMPSが2017年のツアーの初ライヴに決めたのは、「VAMPS LIVE 2017 VAMPADDICT ONLY」の神奈川・クラブチッタ川崎(4月19日・20日)。ファンクラブ限定のライヴだった。HYDE(Vo)が、「これからアメリカをまわってかっこ良くなって戻ってくるから待っていて欲しい」と告げ、ブラッドサッカーズ(VAMPSファンの総称)がお見送り。
VAMPSは、5月、1カ月の北米ツアーへと身を置いた。I PREVAIL(アメリカミシガン州出身のロックバンド)がセカンドアクト起用してくれたり、アメリカのロックフェス『Blackest of the Black Festival』に出演するなど、ヘッドライン公演以外にもステージチャンスに恵まれた。
その後、国内に戻り、6月21日のZEPP TOKYOを皮切りに“VAMPS籠城ツアー”(全24公演)に入る。その籠城ツアーのラスト。ブラッドサッカーズとライヴを通じて温め育んだ『UNDERWORLD』の世界観。その集大成が、このBlu-ray・DVD「VAMPS LIVE 2017 UNDERWORLD」に、ぎっしりと収録されている。
サマーシーズンには国内のフェスにも多数呼ばれた。「LIVE MONSTER LIVE 2017」を始めとし、「SUMMER SONIC 2017」、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017」、「a-nation 2017」、「氣志團万博2017」などに出演。
秋からは再び海外に渡り、北米・南米ツアーを行った。ここではVAMPS史上初のことになるだろう。一筋縄ではいかないトラブルも、容赦なく起こる伝説回となった。飛行機での移動時に機材がBOX単位で複数行方不明になったり、メキシコで起きた地震災害によりイベント「JAPAN LIVE」が中止になったり。また、チリで招かれたイベント「SUPER JAPAN EXPO」の最中にはシステムトラブルに見舞われ、アンコール演奏ができず、HYDEがアカペラで「VAMPIRE’S LOVE」を歌うなど、ブラッドサッカーズのエールなくしては乗り越えることが難しい状況も、大成功へと確りと収めることがことができた。そんな中、自らのヘッドライン公演ではメキシコでチャリティーライヴに踏み切ることもできた。幸運なことには、アメリカ・ニュージャージー州出身のミュージシャンGlenn DanzigがVAMPSをセカンドアクト起用。秋もヘッドライン以外でステージに立つチャンスに恵まれた。
ショーのスタート時刻17時06分(16:66)に近づくと、ステージに降ろされた暗幕にタイムカウントが始まる。じわりじわりと迫りくるアンダーワールドへの誘いをブラッドサッカーズは固唾を飲んで見守った。暗転したショーの始まりに歓声が響き渡る。暗幕が開かれ、プロジェクションマッピングで投影される巨大なVAMPS城が姿を現し始まったファーストナンバーは「UNDERWORLD」。HYDE(Vo)が「Are you BLOODSUCKERS? Let’s go!」とあいさつを入れてファイナル公演は始まった。「INSIDE OF ME」では拡声器を片手にHYDEがフロアを煽り、K.A.Z(Gu)はステージサイドに置かれたパトカーのルーフに立って、ギターを搔き鳴らす。荒らされ、壊れ、錆びついたパトカーが、ステージサイドに左右で2台、置かれていた。
「LIPS」の後でHYDEが「最後、悔いのないようにいこう。楽しませてもらうからな」とフロアを煽る。「BREAK FREE」ではコールアンドレスポンスがフロアから起きた。曲間にはペットボトルの水を頭からかぶり、緩やかにヘッドバンギングをするHYDE。髪から飛び散る水しぶきを浴びてフロア前方のブラッドサッカーズから黄色い声があがる。ヘッドバンギングを終えたHYDEは乱れた髪をオールバックにして撫でた。「Would you bleed for me?」と言葉を投げかけて始まったのは「BLEED FOR ME」。K.A.Zが奏でるミドルテンポでヘヴィなギターサウンドが曲の妖艶さを際立てる。軍帽をかぶり玉座椅子に座るHYDE。悩ましそうに歌う姿は、ミュージックシーンを情景にして劇のように見せた。「CALLING」では特攻が爆裂。青白い炎がステージ上にあげられた。フロアはHYDEの煽りに応え「CALLING」と歌う。フロアが一体となった。
全19曲、ラストには「SEX BLOOD ROCK N’ROLL」。HYDEは、「もう、しばらくないから!少々ぶっ壊れても構わねぇよな?最後が一番カッコよくなきゃいけないんだよ!」と煽る。弾ける笑顔満開のブラッドサッカーズ。飛び跳ね、腕を振り上げ盛り上がり、熱のこもるフロアは乱舞でフィニッシュ。ステージ上からフロアの光景を眺め、名残惜しそうにいつまでも感謝を伝えてまわるHYDEとK.A.Z。真っ赤な薔薇がフロアに撒かれ、ピックを最後の1枚まで全て撒き尽くした。ステージからフロアをバックにHYDEとK.A.Zがスマートフォンで自撮り。その後も、腕を高くあげ、何度も何度も手を振って、ありがとうを伝える2人。幕間に入る直前、「ありがとう!また会おうな!それまで、首を洗って待ってろよ!」とHYDEは言葉を残して姿を消した。
VAMPSの2017年のライヴは終りを告げた。ツアータイトルに掲げられたVAMPSの4枚目のアルバム『UNDERWORLD』は、海外の有名プロデューサーを招き、作りあげた渾身の1枚。たくさんのブラッドサッカーズに愛され、ライヴを通し育てられてきた。他バンドのファンが集うフェスの中でもVAMPSのサウンドは一目置かれ、日本の中でも外タレと言ってもらえるほど、音に磨きをかけることができた。この1年のVAMPSの変化は、ライヴに足を運び続けたブラッドサッカーズにも、1度のみライヴに参戦したブラッドサッカーズにも、分け隔てなく確りと伝わったことだろう。万が一、このツアーを逃してしまったブラッドサッカーズが居たとしても、VAMPSの存在を今知って次のライヴから参戦したいと思っている人が居たとしても、VAMPSは誰一人置いてけぼりにすることはない。この2017年のライヴは映像の販売が既に決定している。12月6日(水)のLIVE DVD & Blu-ray『VAMPS LIVE 2017 UNDERWORLD』発売を楽しみに待っていて欲しい。現在は予約受付中(UNIVERSAL MUSIC STORE、VAMPROSE STORE)。
日本のロックデュオVAMPSが主宰する「HALLOWEEN PARTY 2017」(10月27日~29日、金・土・日の3日間)が幕張メッセ国際展示場9・10・11ホールを会場に始まった。
全23組の音楽アーティストが仮装でステージングするスペシャルな3日間。このVAMPSが贈るロック&ホラーなハロウィンパーティーは10回目を越え、毎年恒例のVAMPS秋のイベントとなった。ファンもアーティストもクオリティーの高い仮装で3日間を飾る。27日(金)は、ロックに彩られる初日となった。出演は、VAMPSをはじめ、BREAKERZ、coldrain、ROTTENGRAFFTY、MY FIRST STORY、sadsの計6組。アニメ縛りだとSNSで声が上がる仮装で、いつもとは違う姿を各アーティストがファンに披露した。BREAKERZは今を時めくお笑い芸人・ブルゾンちえみwith Bのパロディ仮装、ブルゾンAKIみ with Bで。ROTTENGRAFFTYはアニメ「ドラゴンボール・超」の主題歌を担当していることから、ドラゴンボールの仮装で。coldrainは映画『バイオハザード』から、リアルな特殊メイク仮装で。MY FIRST STORYはアニメ『僕のヒーローアカデミア』のキャラクターの仮装で。sadsは、清春が映画「スウィーニー トッド」からラヴェット夫人、K-A-Zは映画「るろうに剣心」から志々雄、クボタケイスケ はアニメ「東京喰種」から金木研、GOはアニメ「ワンピース」からスモーカーで。VAMPSはハロウインパーティーで正装とする仮装(楽曲HALLOWEEN PARTYのMVでの仮装 )、HYDE(Vo)は吸血鬼、K.A.Z(Gu)は狼男で登場した。
2017年のハロウィンには3日ともスペシャルゲストを呼んでいる。初日にあたる27日は、L’Arc-en-Cielと事務所を同じくするロックバンドD’ERLANGERからヴォーカルのkyo。HYDEが尊敬する先輩だ。kyoとHYDEは「LA VIE EN ROSE」を一緒に歌う。その後、ステージに清春(sads)も呼び寄せ、3人で「SADISTIC EMOTION」をユニゾンした。花道を歩く3人。HYDEは、「こんな日が来るなんて…。また1ついい思い出ができました」と感慨深そうに話した。
日本のロックデュオVAMPSが主宰する秋のイベント「HALLOWEEN PARTY 2017」(10月27日~29日、千葉・幕張メッセ国際展示場9・10・11ホール)をニコニコ生放送(インターネット番組配信事業会社)が3日間バックステージから生放送する。今年は初の試み、公演中のステージ裏にニコニコ特別ブースを設置。出演者に立ち寄ってもらい、インタビュー取材をする。さらに、会場内をレポートしてまわり、来場者の仮装も映す予定だ。ここまでの内容は無料(無料で登録できるニコニコ会員)で見られるよう、放送を決めている。また、ニコニコプレミアム会員(月額540円)は、公演終了後の出演者インタビューが視聴できる内容となる。
MCには有名ラジオパーソナリティ・やまだひさしが登場。毎年お馴染みの、やまちゃんが2017年のHALLOWEEN PARTY も掛け合い弾むスペシャルトークで盛り上げてくれる。
地球儀上では日本の裏側になるチリで見られた「VAMPIRE’S LOVE」の光景。日本の凱旋ライヴに引き継がれ、フロアに光が灯る。VAMPSの海外渡航中の様々な心配事も全てを消し去る柔らかな光。ジャパニーズクオリティ。この光景に、ホームに、“おかえりなさい”。いつもはラストを19曲目「SEX BLOOD ROCK N’ROLL」で綴じるところ、今夜はハロウィンということで1曲プラス。HYDEが全パートを歌う「HALLOWEEN PARTY」が神戸に響く。ブラッドサッカーズからの“Trick or treat!”のレスポンスに盛り上がる中、神戸公演は幕を閉じた。
会場の玄関上にはVAMPSのライヴを宣伝する大きな看板があがった。TEATRO VORTERIXはブエノスアイレスの中心地に位置し、アルゼンチンでも代表的なライヴ会場。1500人以上を動員することができ、国際的なアーティストが数多く使ってきた。VAMPSのアルゼンチン上陸は2015年に行なわれた南米ツアー『VAMPS LIVE 2015 Latin America』(全4カ国)で10月1日(木)に訪れたEl Teatro Floresの公演以来となる。
セットリストは全18曲。オープニングを「UNDERWORLD」から始め、フロアからは歓声が沸き起こる。ニューアルバム『UNDERWORLD』を繰り返し聞き込んでライヴに足を運んでくれたのだろう。日本とは地球の裏側とも言える場所で、VAMPSの渡航を待ちわびてくれたブラッドサッカーズ。コールアンドレスポンスを確りとかけて楽しんでくれる。曲の間にはVAMPSコールがステージに向けてかけられる。現地の声を聞きとりながら、HYDE(Vo)は英語とスペイン語と日本語を交えながらブラッドサッカーズとの交流の時間を持った。”Mucha ropa, mucha ropa!”とコールが上がる。“たくさんの服、服がいっぱい!”という意味だと知ったHYDEは、「You are HENTAI!です」と笑った。日本での情報も確りと追ってくれているのだろう。その後、交流の方向性は一気に雰囲気を変える。フロアからは、日本語で、“TAIYOU”、“TOMODACHI”、“AISHITERU”などの声が様々にあげられた。「Are you all BLOODSUCKERS?」から始めた「BLOODSUCKERS」では“GO!”と声が確りと返る。音楽に隔たりになる国境のようなものは無いのだと思える瞬間だ。コールアンドレスポンスの大合唱で盛り上がったのは「RISE OR DIE」。“ジャパニーズヴァンパイア”や“ブットバシテ!”の決め台詞に、声を合せて楽しんだ。そして、南米ツアー初日からエントリーされた「VAMPIRE’S LOVE」。アルゼンチンでも演奏がされた。これで南米ツアー全3日、めでたくコンプリートとなった。
VAMPSは全16曲のセットリストを組んで挑んだ。内容はロサンゼルス公演と同様。オープニングでは拡声器で警告音をあげ、1曲目「MIDNIGHT CELEBRATION」に繋げる。K.A.Z(Gu)がギターを背に這わせて回転させ、前方モニターに片足を上げ降ろす。攻撃的なギターサウンドでフロアを煽って始まった。続いて「EVIL」。生き血に飢えた吸血鬼。息づかいも間近に見える800人キャパのフロア。HYDE(Vo)がクールな眼光を飛ばして煽る。VAMPSが創造する今夜のショーも、危険な雰囲気をかもし出し、フロアに序盤2曲で充満させていった。3曲目にはニューアルバムのタイトルにもなっている「UNDERWORLD」。フロアから演奏に合わせて“yeah!”と掛け声があがる。シアトルのアンダーワールドが扉を開けた。ニューアルバムから11曲、過去曲から5曲。アルバム『UNDERWORLD』を繰り返し聞いて臨むブラッドサッカーズ(VAMPSファンの総称)が確りと堪能し、楽しめる内容となった。日本公演でブラッドサッカーズから好評を得ていた軍帽をかぶる装いも見せ、歓声をあびる。13曲目「B.Y.O.B」はアメリカで特に盛り上がる曲に成長。フロアを捕りこんでのコーラスに、VAMPSクルーも声を上げ、体を揺らして楽しんだ。インターバルを挟んでからは、3曲ともブラッドサッカーズとシンガロングで楽しむ選曲で、「SIN IN JUSTICE」、「RISE OR DIE」、「SEX BLOOD ROCK N’ ROLL」を演奏。シアトルのショーも熱の溢れる大盛況の中で、幕を閉じた。
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